2017年6月11日日曜日

動画で観るミャンマー

ミャンマー・ラカイン州チャオピューの思い出
The Memories of Kyauk Phyu

ミャンマーラカイン州チャオピューで中国開発港を舟で観に行く

ミャンマー、ラカイン州 チャオピューの中心街をバイクタクシーに乗って見る
Seeing around Kyauk Phyu town central in Rakhine state, Myanmar

ミャンマー子ども向け日曜仏教学校
Buddha school in Yangon, Myanmar 

ミャンマー少数民族ラカイン族 冬の祭り(東京都新宿区)

2015年かながわく国際交流まつり・ミャンマー歌ステージ(横浜市)

2015年11月15日かながわく国際交流まつりCM

ビルマの少数民族とアラカン民族の現状
On the situation of Arakan state

日本ミャンマー支援機構のプロモーションムービー

ミャンマームービー1(当社作成)


ミャンマー・バガン紹介
Myanmar Old City -Bagan- 

ヤンゴンの縫製工場1

ヤンゴンの縫製工場2

シャン州インレー湖

2017年6月4日日曜日

ミャンマー上下両院、議長・副議長発表

ミャンマーの上下両院の議長・副議長が決まって,当社や日本にいるミャンマー人がいつもより浮かれていたり,政治談話が激しくなったりしている。ミャンマー人の長い話が,いつもより磨きがかかって長い。毎日電話がなかなか終わらない。政治家でなくても政治を自分のものと考え,党首はああせよこうせよ,ODAはこうせよああせよと,さまざまなことを熱く語っている。

いまバッとミャンマーニュースをチラ見したところ,上院議長はカレン人(NLD・スーチー氏暗殺時に共に殉死したカレン人の孫),上院副議長はラカイン人(ANP,私も大変お世話になっているウーエイターアウン),下院議長はビルマ人(NLD),下院副議長が旧与党で軍関係党USDPの少数民族出身者・おそらくシャン系の人(本当にバーっとしか見ていません)だった。

議会の議長,副議長4人のうち3人が少数民族,しかもメインである下院副議長に軍関係の党員を付けるNLDのバランス感覚に,おもわず感嘆してしまった。ミャンマー国内で懸案事項であるメイン民族ビルマ族と,少数民族の融和を考慮した配置だ。そして軍への配慮が伺える。

インターネットの動画ニュースで国会召集前の研修の様子を見て,かつてミャンマー議会でこんなにオレンジ色のタイポン(スーチー氏率いるNLD議員が着る上着)があちこちにいるなんて,本当に考えられないことだった,としみじみしていた。

もしこのままスムーズに政権移譲が進めば,2016年1月28日は,軍事政権に対抗して日本に亡命した当社社長の分岐点になる日だと思う。

政治は,政治家が泥を飲まねばならない場面であっても,政治家自身の処遇より多くの国民の利を追求することだと思う。これからのミャンマーの政治は,ますます目が離せない。
(2016年1月28日 みやまさえこ)
※このコラムは当社ブログにも掲載しました。

活動家から政治家へ スーチー氏への期待

11月8日、注目を集めたミャンマーの総選挙が実施された。最終結果はまだ出ていないが、11日現在の選挙管理委員会の発表によると、全664議席数中573議席が確定し、NLDが490議席を獲得と報じた。政権交代に必要な過半数の333議席確保に達しており、大方の予想どおり、アウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)の圧勝とみられる。与党連邦団結発展党(NSDP)もすでに敗北を認めており、政権交代は現実のものとなりそうだ。

これまで非暴力民主化運動を貫き、ノーベル平和賞を受賞したスーチー氏の名声もあり、海外メディアでも今回の結果を大きく取り上げている。気になるのは、NLDが勝利しても、憲法の規定により大統領にはなれないスーチー氏が「私は大統領より上の存在になる」、「次期大統領には何の権限も無い。私がすべてを決定する」などの強気の発言を続けていることだ。一部メディアでは「『権威主義的』と批判を招きかねない」との指摘も出ている。

これまで軍事政権により1990年の総選挙におけるNLD圧勝は黙殺され、スーチー氏は自宅軟禁を繰り返してきた。今回選挙の圧倒的結果を受けて、スーチー氏が実権を集中させ、民主化を強力に推し進めようという意気込みはわかる。実際、テインセイン大統領も平和的な権限委譲を進める意向を明らかにしている。しかし、欧米諸国による部分的な経済制裁など国際的批判を受けつつも、2011年以降、現政権は民主化を進め、実質経済成長率は7.69%上昇(14年度IMF統計)、外国企業の投資も増加し、国民からも一定の評価を受けているのが事実だ。軍事政権下の民政移管は、部分的にはミャンマーの開放をもたらした。この流れをスーチー氏はより良いものにできるのか、注視したいところだ。

一方で、投票権を剥奪された少数派や、ミャンマー国民のおよそ70パーセントを占める農村部などの貧困層の人々のなかには、日々の生活に追われて投票どころではないとのコメントもあった。選挙結果には全ての国民の総意が反映されているとは言い切れない。また、NLD候補者には、政治経験のない学者やタレントが多く、スーチー氏を支える有力な後継者がいないことは、今後のNLDが担うであろう政権運営に、別の意味で懸念が残る。

民主化を求める運動は、時としてその後の国の安定を揺るがすこともある。ミャンマーは幸いにも、総選挙という正統な過程を経て、さらなる民主化に向けてその一歩を踏み出すことになるだろう。スーチー氏はもはや民主化運動指導者としてではなく、真の政治家の指導者として手腕を発揮しなければならない。スーチー氏には、現政権や、中国をはじめとするアジア近隣諸国と前向きな関係強化をはかり、これまで進められてきた民主化の歩みを止めることなく、したたかに、そして確実に「真の民主化」の歩みを進めてほしい。

日本もこれまで、多額の資金援助をとおして、ミャンマーとの関係を深めてきた。今後もインフラ整備や人材育成などの分野に力を入れて同国の民主化を後押しし、ミャンマーとともにアジア全体の発展につなげていきたいものだ。
(日本ミャンマー支援機構 高野聡子)
 2015.11.12