2015年12月28日(月)
イラワディ管区で選挙法違反
イラワディ管区警察は、宗教を背景とした投票要請や代理投票などの選挙法違反の疑いで同管区の82人が告訴され、一部取調べ中であると発表した。少なくとも82件中4件はすでに公判に入っている。
担当警察官によると、11月8日と22日、諸処の警察署に通報があったが、通報者の多くは、選挙で苦戦しているUSDP(連邦団結発展党)の党員だった。訴えられたのは、NLD(国民民主連盟)党員10名と投票者および選挙管理員。管区警察によると、82件中、ヒンザナ郡区29件、ピャポン郡区21件、パテイン郡区19件、モビン郡区7件、ミャウンミャ郡区6件で、拘留中の被告はいないという。
NLDイラワディ管区代表ミョニュン博士は「NLDはピャポン郡区におけるダブル投票について3件の訴えを起こしたが、当局の対応は非常に鈍かった。USDPの訴えには即座に対応しているようだ」と語る。
同管区選挙委員会のアウンミン委員長は「何件かは後に、証拠不十分で告訴取り下げの申し入れがあった。しかし、告訴はすぐに取り下げにはならない。警察は同郡区選挙委員会の判断を待つ。委員会が取り下げ許可を決定する」と述べた。
告訴状は通常、選挙後最大45日間記録保管される。82件はイラワディ管区選挙委員会に受理され、少なくとも1件はミャンマー選挙管理委員会へ転送された。
(IrrawaddyよりJMSA抜粋翻訳)
アウンサンスーチー氏 ミャンマー平和センターに提言
12月23日、NLD(国民民主連盟)党首のアウンサンスーチー氏は、政府系組織のミャンマー平和センター(MPC)に対し、今年10月中旬に合意署名された全土停戦協定に合意していない民族武装勢力と会談を行うよう働きかけた。
大々的に報じられた和平協定には8つの武装勢力が調印したが、12以上の武装勢力は「すべての武装勢力が協定の対象になるまでこれを支持しない」とし、合意していない。
MPCのフラマウンシュエ上級顧問は、12月24日本紙に対し「スーチー氏は全土停戦協定にまだ調印していない民族武装勢力に会うべきだと我々に提言した」と語った。また「長いあいだ期待されていた政治対話は、2016年1月12日、700以上の関係者が参加し開催されることが決まった。署名をしていない武装勢力はオブザーバーとして同席する」と伝えた。未調印の武装勢力の中には、ワ州連合軍やカチン独立軍などの有力な武装勢力が含まれている。
ネピドーで開かれたMPCのアウンミン議長および担当代表との会合に同席したNLDのウィンテイン広報官は「和平交渉はスーチー氏が主導的役割を果たす」と強調した。しかし、MPCのフラマウンシュエ上級顧問は「12月23日の話し合いでは、進行中の和平プロセスにおけるスーチー氏の役割には特に触れていない。NLDの政権になるのだから、もちろんスーチー氏がMPCを主導することになる」と語った。
一部の少数民族指導者が、MPCを政府の延長とみなしほとんど信用していないことは公然の事実だ。一部の政治評論家は、2016年のNLDへの政権移行時に、MPCは廃止されるのではないかと推測しているが、フラマウンシュエ上級顧問によると、23日の会合ではMPCの今後について特にふれることは無く、スーチー氏はMPCの役割を認めていたという。
統一民族連邦評議会(UNFC)のタンゾウ氏は12月24日、「少数民族同盟は政府との対話を主導する委員会を立ち上げた。現政権あるいは次期政権との和平交渉に向けた準備はできており、この委員会が政府と交渉に当たる」と報じた。この委員会の秘書も務める同氏は「国民は新たな政権を望んだ。だから、新政権下では状況が良くなると期待している。紛争が完全に終わるかどうかに関わらず、この国の平和への展望は、NLDと国軍との関係にかかっている」と語った。
(IrrawaddyよりJMSA翻訳)
新議案 国家防衛安全保障会議に対する国軍の支配を強化
NLD(国民民主連盟)の政権誕生を待つ動きの中で、その座を譲る現政権は、国家防衛安全保障会議(NDSC)における国軍の影響力を遥かに有利にする議案を国会に持ち出した。
複数の議員が12月23日、「上院議員の間で12月21日に回覧された議案は、会議が紛糾しない限り、11人からなる評議会での大統領投票権を剥奪する内容だ」と伝えた。
安全保障問題に絶大な権限を持つNDSCは、大統領、副大統領2名、議会議長2名、司令官、副司令官と、防衛・内務・国境問題・外務担当の各大臣の11人から成る。
防衛・内務・国境問題担当の3省の軍隊に対し、憲法で議員席が配分されている。副大統領2名のうち1名は、国軍が指名する。NLDの新政権下におけるNDSCは、残り6名とあわせ、軍事専門家が多数派となる。
現行法の第10(a)条は、11名から成る評議会において、大統領の投票権を妨げるものではないとしているが、新たな草案では、会議が膠着状態に陥らない限り、その権利を剥奪するというものだ。
複数の評論家は、11月の総選挙でNLDに惨敗した与党連邦団結発展党(USDP)を「テインセイン大統領の地位を守ろうと、現議会が立法をここ数週間のうちに強引に推し進めようとしている」と批判したが、USDPと政府はこれを否定。
上下両院のNLD議員は12月23日、「まだ上院の議案委員会に提出もされてもおらず、NDSCに関する新しい議案など全く知らなかった」と驚きを表明した。
無所属のフォンミンアウン議員は「この議案が正式に議会に提出されるかどうか、仮に提出されたとしても、承認されるかどうかもまだ分からない」と語った。
(Myanmar Times よりJMSA抜粋翻訳)
2015年12月14日(月)
アウンサンスーチー氏 タンシュエ元国家元首と会談
12月4日、アウンサンスーチー氏は元国家元首タンシュエ氏と会談を行った。これまでミャンマーの基盤であった軍との緊張緩和に向け、大きな一歩を踏み出した。
今回総選挙でスーチー氏率いるNLD(国民民主連盟)が圧勝し、同党はミャンマーの政治において絶対多数を確保したが、これまで政権を支配してきた軍勢力が、今後スーチー氏に協力していくのか大きな懸念材料だった。中でも現憲法の問題がある。スーチー氏は息子が外国籍であることから、大統領になることはできない。また憲法改正も、軍は議会に確保されている25%の軍席枠により、拒否権を発動できる。
タンシュエ氏は現在80歳だが、依然として軍に強い影響力を持っている。会談後、タンシュエ氏の孫のネイシュエトゥウェイアウン氏は、自身のフェイスブックのなかで、タンシュエ氏が「この国の将来の指導者が、スーチー氏であることは間違いない」と語ったと報じている。
こうしたことで、スーチー氏が大統領になることを可能にする憲法改正の実現性を確実視することはできない。しかし、先週(11月最終週)行われたアウンライン将軍との会談で、同氏が今後の政権運営に喜んで協力すると語ったことを考え合わせると、タンシュエ氏との会談は、「軍はミャンマーの民主化を最終的に実現したのは軍であることを認めさせたいと考えている」という、一部ジャーナリストの分析を裏付けるものだ。
(The Wall Street JournalよりJMSA抜粋翻訳)
2015年12月7日(月)
総選挙 最終結果 NLD勝利
全1171議席(州/管区の29少数民族代表含む)の結果は以下のとおり。
地方議会(管区および州)でNLD(国民民主連盟)は、カチン州議会と他地方の少数民族代表4人を加え5議席増加。しかし、軍席枠が25%占めるため、絶対多数確保に1議席及ばなかった。
連邦議会を合わせた全国ベースでは、NLDが887議席(77.1%)を獲得、USDP(連邦団結発展党)はわずか117議席(10.2%)だった。
NLDは、この選挙で争われた下院の327議席中255議席(77.9%)、上院の168議席中135議席(80.3%)を獲得した。25%の軍席枠と下院の7の空席を含めると、上下両院で90議席(58.7%)を占める。
7つある管区および州の議会でも、NLDが地滑り的勝利を収めた。NLDは、7管区議会すべてと、カヤー、カレン、モン3州の議会で絶対多数を確保。USDPはその議席数を大幅に減らし、絶対多数を確保できるのはシャン州だけとなる見込みだ。
(Myanmar Timesより JMSA抜粋翻訳)
アウンサンスーチー氏 軍との和解開始
12月2日、アウンサンスーチー氏は軍トップのミンアウンフライン総司令官と会談を行った。会談は1時間に及び、終了後司令官は会談について「打ち解けた雰囲気で、とても良かった」と笑顔で語った。
野党NLD(国民民主連盟)はロイターの取材に対し、将来の政権運営のパートナーとなる軍との、良好な関係維持の必要性に言及しつつも、スーチー党首と軍トップとの会談について、内容を明らかにすることを避けた。
NLDのウィンテイン議員は「NLDの戦略については口外しないよう指示を受けているし、軍との関係において、波風を立てるつもりもない。我々は27年以上長い間、軍との対話を呼びかけ続け、この時を待ちわびていた。この会談で希望は現実のものとなった」と語った。
NLDは今回の総選挙における投票数のおよそ5分の4を獲得し、圧倒的勝利を収めた。しかし、現行憲法は副大統領と主要3閣僚のポストを、軍指名候補に割り当てると規定しており、軍の政治関与や経済界との癒着が、今後の政策転換に影響を与えるのではないかという国民の疑念は依然として残る。
同日2日、スーチー氏はテインセイン大統領とも会談を行い、円滑な政権移行について話し合った。
(IrrawaddyよりJMSA抜粋翻訳)
2015年11月20日(金)
アウンサンスーチー氏 中国との関係重視
総選挙における国民民主連盟(NLD)の勝利確定後、中国国営新華社とのインタビューで、NLD党首のアウンサンスーチー氏は「隣国との関係は、敵対してはいないが非常に難しく、適切に対応する必要がある。特に中国との関係について注視する」と語った。
1962年から2011年まで続いた軍事政権下、経済制裁により20年間、西側企業や金融機関との関係が断たれた同国では開発から取り残され、中国が生命線だった。しかし最近では、ミャンマーへの企業進出の競争激化や、旧軍事政権時と中国企業との癒着構造の払拭に力を入れているNLDの活動もあり、中国の立場は盤石ではない。
スーチー氏は「バランス外交が我が国の方針であり、中国とミャンマーは友好関係を築ける」と述べた。さらに、特に中国に言及せず、「ミャンマーへの進出においては、ミャンマー国民の信頼を勝ち取ることが極めて重要だ。またミャンマー政府は透明性を確保し、国益となるビジネスを呼び込むことが必須だ」と語った。
(IrrawaddyよりJMSA抜粋翻訳)
ミャンマーのイスラム教徒 議席獲得ならず
仏教徒が多数を占めるミャンマーで、イスラム教徒は議席を獲得できていない。現議員も落選し、新たな立候補者も苦戦している。
公式には人口5100万人中4%を占めるとされるイスラム教徒は、選挙中差別の標的となっていた。国家主義者や仏教僧組織マバタは「イスラム教は仏教にとっての脅威だ」と国中に宣伝して回り、選挙管理委員会は、両親がミャンマー生まれでないことなどを理由にイスラム教徒の立候補者数名を不適格とし、立候補させなかった。
人権保護団体ヒューマンライツウォッチの南アジア統括責任者ミナクシ・ガングリー氏は「選挙管理委員会が認めた立候補者6074人中、5130人が仏教徒、903人がキリスト教徒、イスラム教徒は僅か0.5%の28人だけだ」と説明する。
連邦団結発展党(USDP)は、イスラム教徒の立候補者を出さず、アウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)も、同党のイスラム教徒に立候補を見合わせるよう働きかけた。
EUの国際選挙監視団は、選挙は問題なく進んでいるとしながらも、イスラム教徒に対する選挙権剥奪に懸念を示した。また「新政府は、宗教的過激主義などを抑え、民族問題や少数派、特にイスラム教徒であるロヒンギャの問題解決に尽くし、民主的統治を推し進めることを信じている」と希望を語った。
(The guardianよりJMSA抜粋翻訳)
2015年11月13日(金)
国民民主連盟(NLD)の勝利確実
首都ネピドーの選挙管理委員会(UEC)は11月12日昼現在の結果として、国民民主連盟(NLD)の総選挙での勝利を報じた。
NLDは、議会における絶対多数の確保に必要な165議席を上まわる196議席を下院で獲得。上院では168議席中77議席を得た。上院で優位となる、のこり8人の結果を待つのみだ。
UECの最新公表結果では、上院でNLDがさらに18議席獲得し優勢が確実となった。上下両院の各25パーセントは軍人枠として確保されているため、今や人々の関心は、NLDが目標としていた、連邦議会全体で絶対多数獲得に必要な67パーセントの議席数に届くか否かに集まっている。
(Democratic Voice of BurmaよりJMSA翻訳)
勝利目前 スーチー氏国軍に会談呼びかけ
アウンサンスーチー氏は、党首を務める国民民主連盟(ULD)の地滑り的勝利が目前となった11日、テインセイン大統領と国軍幹部との和解に向けた会談を呼びかけた。
選挙管理委員会によるNLD勝利の正式な発表はまだ無いが、半世紀近く軍事政権が続いたミャンマーにおけるパワーバランスは間違いなく変化する。しかし、スーチー氏の支持者は、大敗結果を受けて軍がどう対応するか懸念を払拭できずにいる。1990年の選挙でNLDが圧勝したにもかかわらず、軍がそれを黙殺する事態を経験したからだ。
スーチー氏は、テインセイン大統領、ミンアウンフライン司令官および下院議長シュエマン氏に宛てた文書のなかで「この選挙で国民の意志は示された」と述べ、「来週(11月第3週)、和解に向け話し合いたい」と希望を伝えた。
USDP内での影響力は弱まったものの、大統領候補と目されていたシュエマン下院議長は落選。テインセイン大統領は、選挙結果を尊重すると述べた。イエトゥ情報相は11日、「大統領はスーチー氏の呼びかけに応じ、正式な選挙結果が出たのち会談を開く予定だ」と公式フェイスブックで伝えた。
スーチー氏がこのタイミングで会談を申し入れた背景には、軍との政争を終わらせ、建設的関係構築を進めたい考えがある。同氏は「民主的な政府は、軍による過去の不当な支配に対し制裁を加えるようなことはしない」と語った。
(MizzimaよりJMSA抜粋翻訳)
2015年11月6日(金)
ミャンマー最大野党NLD 大統領を批判
選挙を目前に控え、ミャンマー最大野党国民民主連盟(NLD)は「国の最高責任者である大統領が、所属政党である連邦団結発展党(USDP)を代表して選挙運動を行っているのは、憲法に違反している」として選挙管理委員会(UEC)へ文書を提出し、テインセイン大統領に抗議した。
11月2日にUECに提出された抗議文書でNLDは、9月8日の選挙活動開始以降、大統領は党首を務めるUSDPに有利になるよう、選挙運動に関与していると強く主張。特に10月に訪問した6つの選挙区では、地元のUSDP議員が歓迎していると特筆している。
NLDは「テインセイン大統領の各地訪問は『大統領および副大統領が政党のメンバーである場合、選挙期間中は党の選挙運動に関与してはならない』とする憲法第64条に違反する」と指摘している。
本紙取材に対し、NLD中央委員会の議員は「テインセイン氏は、明らかに党首として活動しているので、抗議した」と説明するが、一部の法律専門家は「党首を、党員活動から明確に切り離すことは、事実上不可能だ」と語る。
大統領の各地訪問については、野党のみならず監視団体などからも、批判の声が上がっている。
(IrrawadyよりJMSA抜粋翻訳)
アメリカ、経済制裁解除を示唆
アメリカ大統領府最高顧問は11月4日、「ミャンマーの11月8日の総選挙が公正に行われれば、同国に対する制裁を解除し、関係改善にすすむ可能性もある」とほのめかした。
ミャンマーから戻ったばかりの米国家安全保障問題担当のベン・ローズ氏は、「若干の問題もありそうだが、開かれた公正な選挙が確実に実施されれば、同国は結果として、経済的、外交的恩恵を得られる」と語る。
同氏は、ミャンマーが米国との関係改善ですでに十分な恩恵を享受しているとの見方は間違いだとしつつ、「この選挙が、経済制裁解除の大きな判断材料となる」と述べた。
(The Straits Times/AFPよりJMSA抜粋翻訳)
11民族武装勢力 政府軍の武力攻勢停止を呼びかけ
10月に行われたミャンマー政府との全土停戦協議で、協定に合意していない民族武装勢力の代表11名が3日間の協議を開催し、政府軍に対し武力攻勢を止めるよう呼びかける声明を発表した。11月3日ラジオフリーアジアが報じた。
この協議は、ミャンマー最大の武装勢力、ワ州連合軍(UWSA)のパンガサン本部で開かれ、11月3日に終了した。参加した武装勢力はUWSAのほか、カチン独立機構(KIO)、シャン州軍(SSA)、新モン州党(NMSP)など10勢力。この中で、参加した武装勢力は政府軍に対し、ミャンマー北部および東部における武力攻勢を止めるよう強く働きかける7項目の共同声明を発表した。
(Mizzima よりJMSA抜粋翻訳)
2015年10月29日(木)
シュエマン氏 選挙遊説を開始
ミャンマー与党、連邦団結発展党(USDP)の元党首で、今年8月にその地位を追われたシュエマン氏が、11月の総選挙に向けて大統領選への出馬を目指している。同国の民主化への道筋は、不透明さを増している。
シュエマン氏の地元ピューで、選挙運動員数百人が、議会における同氏の地位回復のため、電撃的大キャンペーンを展開している。一部のアナリストは、同氏が当選すればUSDPは分裂し、結果としてアウンサンスーチー氏率いる最大野党、国民民主連盟(NLD)を助けることになると予測する。
本紙が行った聞き取りと入手した文書によると、選挙キャンペーンの背景には、前の軍事政権とつながりのある財界人らによる、約200万USドル(約2億4216万円)を投じる地元の開発計画がある。
独立系政治アナリスト、シトゥーアウンミンは「シュエマン氏が議会に復帰すれば、間違いなく、USDP内に対抗派閥を作り出すことになり、党内が割れ、結果としてNLD候補者が大統領選で勝利することになる」と語る。
スーチー氏は現在、地方各地を遊説しているが、ピューはまだ訪れていない。本紙の取材に応じた一部のNLD支持者は「スーチー氏は、シュエマン氏を勝たせようとしているようだ」と不満を漏らした。しかし、同地区のNLD候補者は「NLDは勝利を目指す。戦いで勝つ、それが政治だ」と強気だ。
NLDの遊説先のある村では、農夫が「スーチー氏に大統領になってほしいが、現在の法律でそれがかなわぬ以上、この国を変えることの出来る可能性があるのは、シュエマン氏しかいない。今は何ができるか、を優先すべきだ」と語った。
(ReutersよりJMSA抜粋翻訳)
ミャンマー総選挙 有権者リストから400万人以上欠落
「開かれた公正な選挙」と謳われ、25年ぶりに行われる11月のミャンマー総選挙で、400万を上まわる人々が投票することができない。
海外で働くミャンマー人の多くは、政府による周知活動が不十分で、有権者登録をすることができなかった。ミャンマー国内の紛争地域における投票中止や、有権者リストに不備があることも、この選挙の信頼性を揺るがす結果になりかねない。
人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア支部長は「ミャンマー政府は、どこにいようとも、すべての国民が必ず投票できるようにする努力を怠っている。投票システムの意図的な不備によって、彼らの選挙権が奪われている」と批判する。
タイのバンコク南西45kmに位置するマハチャイ漁港には、30万人を越すミャンマーの労働移民がいるが、投票に関する情報が錯綜し、彼らは有権者登録ができなかった。
人権団体は「ミャンマー政府代表団は、選挙権があることを知らせるためその地を訪れることもなく、移民労働者の多くは、10月第三週末に事前投票のためバンコクに出向いたとき初めて、彼らの所持する一時旅券(temporary passport)が身分証明書として認められないことを知った」と説明。
ミャンマー政府によると、公式に登録されている海外に暮らすミャンマー人労働者、およそ200万人のうち、有権者登録に間に合ったのはわずか3万4000人だという。
選挙管理委員会のテインウー広報官は「投票システムに問題があることは認識しており、委員会は解決に向けて努力している」と説明している。
(ReutersよりJMSA抜粋翻訳)
2015年10月19日(月)
ミャンマー総選挙 予定通り11月8日に実施
ミャンマーの総選挙は、当初計画通り11月8日に実施すると、国営メディアが発表した。ミャンマー選挙管理委員会が、同国における今夏の洪水被害を理由に、延期を提案していた。
同委員会は10月13日朝、7政党をネピドーに召集し、洪水被害による選挙延期について打診したが、アウンサンスーチー氏を党首とする、野党国民民主連盟(NLD)が反対を表明。与党連邦団結発展党(USDP)は、「延期が好ましい」としたが、議題について投票は無く意見交換のみだったと、参加した議員が語った。
その後、政府は予定どおり11月8日に実施と発表。選挙管理委員会も国営放送MRTVを通じ、当初の予定通り実施すると告知した。
USDP以外では、前政権アドバイザーのネイズィンラッ氏率いる民族民主戦線(NDP)とミャンマー農民発展党(MFDP)が延期に賛成を表明、アラカン国民党(ANP)、国民統一党(NUP)、国民民主勢力(NDF)は回答を示さず、反対する政党はNLDのみだった。
2010年の選挙では、不穏状態にあったカチン州の孤立地域で選挙が中止となった。現政権下において、国軍とカチン独立軍との停戦調停が2011年に失敗しているため、今回の決定でカチン州では、当時のほぼ2倍にあたる地域に影響が出る。
(The Gulf TodayよりJMSA抜粋翻訳)
2015年10月4日(日)
麻生副総理ティラワ経済特別区開所式典へ出席
9月20日から23日までの日程で、麻生太郎副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣はミャンマーを訪問し、23日に開催されたティラワ経済特別区開所式典に日本政府を代表して出席した。
麻生副総理は、開所式典における署名式に立ち会い、テープカットを務めたほか、ティラワ経済特別区の開発を担うMJティラワ・デベロップメント社主催のレセプションに出席した。
なお、この機会に,麻生副総理は、テインセイン大統領、ミンアウンフライン国軍司令官、テーウー連邦連帯開発党議長代行、ウィンシェイン財務大臣、チョーチョーマウン中央銀行総裁と会談し、二国間の様々な分野について意見交換を行った。
(外務省)
洪水被害を受けた教育分野に対する緊急無償資金協力
日本政府は、7月16日以降ミャンマーにおいて発生している洪水により甚大な被害を受けた同国の教育分野に対し、1,000万ドル(約12億円)の緊急無償資金協力を実施することを決定した。
この支援は、先般発表した学校の再建等のミャンマー側の要望を踏まえて50億円をめどに進めることとした支援に含まれるもの。
この支援は、国連児童基金(UNICEF)を通じ、学校の再建・修復,学習キットの配布、災教育研修等の支援を実施するもの。これにより、最も被害を受けた地域の児童・生徒たちが学ぶ環境が速やかに整備されることが期待される。
(外務省)
2015年9月29日(火)
最終候補者リストから失格者多数
ミャンマー政府は、11月総選挙の最終立候補者リストを発表した。国会および地方議会に合わせて6000人以上が名乗りを上げた。
しかし、少なくとも無所属・野党の75名の立候補者が失格となった。多くは(候補者の)両親の国籍の問題だ。
ラカイン州選挙区で18名の立候補者を擁立した、イスラム教徒が多数を占める民主および人権党(the Democracy and Human Rights Party)からは15名が失格となった。
再選を目指して立候補し、失格とされたロヒンギャの議員は先週(9月第3週)、「ミャンマー政府はその民主化プロセスにおいて、イスラム教徒と少数民族の権利を剥奪している」とアメリカ議会公聴会の担当者に語った。
ミャンマー政府はこの申し立てに反応を示さず、開かれた公正な選挙を行うと述べた。
(Mizzima よりJMSA翻訳)
2015年9月17日(木)
NLDマニフェスト 内容は希薄
ミャンマー最大野党国民民主連盟(NLD)は、有権者に向けて選挙マニフェストを作成した。
9月14日に発表された20ページに及ぶこの文書は、NLDがこれまで唱えてきた憲法改革から財源の地方分散化を図る連邦制導入まで、すべての課題をすべて含んでいる。「透明性」、「発展」、「民族和解」などこれまで繰り返されてきた決まり文句がちりばめられているが、具体的政策がはっきりと見えない。
マニフェストは4つの柱から成る。民族問題と和平、「国民を守る」ための憲法改革、「国民を守る」ための新たな統治システム、そして自由と安全に基づいた発展だ。
発展に関する第13副章のなかで、女性、若者、交通、教育、労働、移住、郵便制度を含む全般的な項目を取りあげている。学校、診療所を建設する計画では、徴税をより組織化することで資金を調達し、有権者の現金負担費用を削減する。
マニフェストでは「国民が税を払いたくなる税制度の導入を進める。減税し、もっと均等に徴収する」と訴えている。マニフェストの大部分は、憲法改革、政府の完全民主化など、NLDの最重要課題に力点を置いている。
同党選挙公報担当官のウィンミン氏は9月14日本紙に対し、「2008年の軍事政権草案の憲法修正から始め、軍の影響を一つ一つ着実に減らしていく」と語ったが、詳細には触れなかった。しかし、最大野党NLDは、「ミャンマー議会で軍関係者に保障されている25パーセントの議席の廃止と、国内政策、出入国管理政策、防衛政策を担当する各大臣の自動任命の廃止を目指す」と、明確に打ち出していた。
同担当官は「国民がそうした変化を切望しても、現況下ではタッマドー(国軍)の承認がなければ、国の改革は難しい」と説明する。
マニフェストの序文でアウンサンスーチー氏は「NLDが率いる政府は民族和解を優先させる。民族の自治を保証されれば、ミャンマーは州と地域で均衡のとれた発展を遂げることができる」と記している。
(Myanmar TimesよりJMSA抜粋翻訳)
2015年9月14日(月)
日本 ミャンマーへ追加資金援助と選挙監視団派遣
日本政府は9月9日、ミャンマーで発生した大規模な洪水被害に対する90億円の追加支援と、11月に行われる総選挙への監視団派遣を決定した。共同通信が報じた。
外務省高官は「このうち40億円は、7月中ごろから続いた猛烈な降雨により、甚大な被害を受けた道路などのインフラ回復を目的とした無償資金援助」と説明。
また総選挙への支援として、岸田外務大臣は「ミャンマー国民和解担当日本政府代表(日本国)の笹川洋平氏を中心とした選挙監視団を派遣する」と述べた。およそ10人の代表団は、11月初旬5日間の日程で派遣される。
(MizzimaよりJSMA翻訳)
スーチー氏 第二の「パンロン会議」開催を力説
ミャンマーの最大野党国民民主連盟(NLD)党首アウンサンスーチー氏は、「我々(NLD)が総選挙で勝利を収めたら、内戦に関与する武装グループとの完全合意に基づく停戦の実現を最優先課題とし、各民族の自治権を検討する第二のパンロン会議を開催する」と公約した。
「パンロン会議」は、スーチー氏の父親で現在も「独立の父」として尊敬される、当時の中央政府代表アウンサン将軍と、シャン、カチン、チンの各民族グループ代表との間で1947年に開催された。この会議で、独立後の各民族の完全自治権が約束されたが、アウンサン将軍亡きあと、実権を掌握した中央政府(ラングーン政府)は、ついにこれを果たすことは無かった。このため、政府は少数民族グループの怒りを買い、結果として内戦が数十年も続いている。
スーチー氏は「第二のパンロン会議を開催するには、真のパンロン精神に基づいた和平をもたらすことが必須。それを実現するため、我々(NLD)は政権をとらなければならない。和平の実現は悲願であり、総選挙への参加はこのためだ。勝利したら、和平交渉を最優先し対話を開始する」と述べた。
また「我々は、すべての民族が合意し、停戦が確実に守られることを望む。それがNLDの目指すところだ。今日合意に至っても、数日後に破られるようなものであっては意味がない」と、現政権が進めている停戦交渉に釘を刺した。
(Democratic Voice of BurmaよりJMSA抜粋翻訳)
2015年9月7日(月)
ミャンマー議会 総選挙前に議会終了
ミャンマー議会(立法府)は8月28日、今期最後の議会を開催した。旧軍事政権支配下における国政について将来像を描きなおす第一歩となる重要な総選挙前に、議会は閉会した。与党連邦団結発展(USDP)のソーイェン議員はAFPに対し、「緊急案件以外、11月総選挙後まで議会は開催されない」と答えた。
上下両院議会は、四半世紀ぶりに行われる11月8日の総選挙後に再開する。ミャンマーの選挙制度では、現議会は2016年1月まで有効で、その後新しい議会に継承し、大統領が選出される。
前軍事政権による民主化運動鎮圧のため、スーチー氏はおよそ15年間軟禁状態に置かれたが、同政権統治下で定められた現行憲法では、スーチー氏は大統領になれない。スーチー氏は、憲法の大統領候補の条件を規定する該当章を変更しようと働きかけていたが、軍が後ろ盾となっている与党強硬派や、現行憲法で議席の4分の1を確保されている非選出の軍人に妨害された。
8月12日に突然USDP党首を解任されたシュエマン氏は、スーチー氏や、シュエマン氏を大統領候補としてNLDが支持すると思っていた人々と協調関係を築いてきた。しかし、スーチー氏は8月第5週、NLD党内で後継者を育てるのに失敗したという批判をかわす狙いで、「後継者は党内から選ぶ。一人のナンバー2より多くのナンバー2がいた方が良い。その方が健全だ」と述べた。
NLDは1990年の選挙で、地滑り的勝利を収めたが、その後軍事政権によって選挙は無効とされた。
(Mizzima -AFP- よりJMSA抜粋翻訳)
2015年8月24日(月)
シュエマンUSDP党首解任の全貌
ミャンマー与党党首シュエマン氏 真夜中の解任劇
8月12日夜、混乱と緊張のなか、首都ネピドーでミャンマー与党の連邦団結発展党(USDP)党首の交代劇が繰り広げられた。近い筋によれば、党首のシュエマン氏がその地位を追われ、テイウー副党首が務めるという。
ネピドーのUSDP本部と、党幹部数名の住居周辺に厳しい警戒体制がとられ、12日深夜から翌日早朝にかけて政治工作が行われた。USDP党首で下院議長も務めるシュエマン氏の親族によると、同氏は党首を解任され現在はネピドーの自宅にいるが、警備体制がしかれ軟禁状態にある。
マウンマウンテイン党総書記も解任された。13日朝、同総書記は党幹部に呼び出され、解任を告げられたと語った。
軍とシュエマン氏との関係は冷え込んでいる。
7月のBBC(ミャンマー)とのインタビューの中でシュエマン氏は、最大野党党首アウンサンスーチーとの接近について問われると、「はっきり言えば、私がスーチー氏と同じ側にいるというよりは、私が国民と同じ側にいるということだ」と答えた。
8月12日、USDPは11月8日に行われる総選挙の立候補者として、59名の元軍関係者を承認した。
(IrrawaddyよりJMSA抜粋翻訳)
連邦団結発展党(USDP)改造-テインセイン大統領 再選の目論見
8月13日、首都ネピドーのUSDP本部に治安部隊による警戒態勢がしかれるなかで、大統領最有力候補と称されたシュエマンUSDP前党首と、マウンマウンテイン前総書記がその地位を追われ、テインセイン大統領の側近にとって代わられた。
注目される11月の総選挙を控え、この事件にはテインセイン大統領の再選への意欲が読み取れると研究者は分析している。
ヤンゴンを本拠地とするシンクタンク、タンパディパ研究所のダイレクター、キンゾウィン氏は「この解任劇で大統領の最大ライバルがいなくなり、彼の再選への道が開かれた」とみている。
テインセイン大統領は、8月13日付けのUSDPの声明で、シュエマン党首を更迭し、テイウー副党首を党首とすることを発表。但し、シュエマン氏の下院議長ポストに変更はないと伝えた。
(MizzimaよりJSMA抜粋翻訳)
シュエマン氏 平常どおり勤務
8月12日に与党連邦団結発展党(USDP)党首を解任されたシュエマン下院議長は、8月14日ネピドーの議員事務所に通常通り姿を現した。議会職員のキンマウンウ氏が伝えた。
8月12日夜更けの劇的な解任劇の一報後、シュエマン氏は軟禁状態にあるのではないかなど、行方を懸念する憶測が飛び交っていたが、8月14日、同氏は自身のフェイスブックに、机に向かう本人の写真を添えて、心配する支持者への感謝の言葉を掲載した。「私は政治生命が続く限り、今後も国民と共にこの国の為に働いていくつもりだ」と綴っている。
キンマウンウ職員によれば、解任されたマウンマウンテイン前総書記も現在自宅にいるが、その行動は制限されていないという。
8月12日夜のシュエマン一派が追放される数時間前には、テインセイン大統領はUSDP中央委員会の重職にある首相数名が辞職したと発表。8月12日、大統領府付大臣職のティンナインテイン氏が辞職し、マウンマウンテイン総書記に交代した。
USDPの8月13日付け声明では、テイウー前副党首が、テインセイン大統領とともに党首を務めると発表。
11月に行われる総選挙の立候補者名簿を、各政党が連邦選挙管理委員会に提出する期限は8月14日だ。USDPは8月12日、大統領府付大臣のソテイン氏が離党届を提出し、無所属で選挙に立候補することを明らかにした。大統領のもう一人の側近であるアウンミン氏も無所属で選挙を戦う意向を示している。
しかし、USDPのウェブサイトには党指導部の名簿に依然として両氏の名前が載っており、8月14日夜の時点で、両氏の立候補に関する動向は不明だ。
(IrrawaddyよりJMSA抜粋翻訳)
シュエマン下院議長 議会を開会
8月18日朝、ミャンマーの下院議会が開かれた。シュエマン下院議長にとっては、前週の連邦団結発展党(USDP)党首解任後の、苦々しい思いでの開廷となる。
突然のシュエマン党首解任後、初めてミャンマー政府は「今回の変化による影響はない。来るべき11月の総選挙の結果を受け入れる」と述べた。
シュエマン氏追放後に、テインセイン大統領とUSDP党員との間で開かれた会合に続いて、8月17日、ミャンマー政府は「今回のUSDPの改造は、政党としての活動において一般的に行われるものだ」と、国営メディアを通じて声明を発表した。また政府は「11月8日に行われる総選挙に向けて準備が進められている。選挙は公正で開かれたものであることを約束する。選挙結果は無条件に受け入れる」とも述べた。
(Democratic Voice of BurmaよりJMSA抜粋翻訳)
アウンサンスーチー氏 シュエマン氏と連携
ミャンマーのノーベル賞受賞者アウンサンスーチー氏は8月18日、「軍による支配が終わり、それ以降に起こった最も大きな変化のなかで、ミャンマーの政治勢力が再編成された。私の対抗勢力も、与党党首を解任されたシュエマン氏と連携するだろう」と語った。
国会で報道陣に、シュエマン氏のUSDP党首解任が、スーチー氏と同氏の連携にダメージを与えるかどうかを問われると、「今や誰が敵で、誰が盟友かが明らかになった。国民民主連盟(NLD)は、この盟友とともに戦う」と答えた。
どのような連携を組むのか、その詳細については触れていない。USDPは多数の元軍関係者で構成されているが、シュエマンUSDP党首(当時)が反対勢力である最大野党党首スーチー氏との結びつきを模索していたため、与党の一部議員の間で疑念が噴出し、今回の解任の引き金となったからだ。
シュエマン氏は、ミャンマーの政治に及ぼす将軍の影響力を制限する憲法改正の運動を展開するスーチー氏を支持したため、軍を敵に回すことになった。
シュエマン氏は8月18日、両院議会の演説で「私は党の結束や安定性を壊してはいないし、国を二分するようなこともしていない」と述べた。
スーチー氏は「民主主義が機能していれば、今回のような事件は考えられない」と語った。さらに「USDPのこの騒動は、(同氏が党首を務める)NLDにとって有利になる。NLDは11月の総選挙で得票を増やすことになるだろう」と述べた。
(The NationalよりJMSA抜粋翻訳)
2015年8月22日(土)
KNU停戦に合意へ
カレン民族同盟(KNU)は、ミャンマー政府と全面的な停戦合意(Nationwide Ceasefire Agreement: NCA)をすると発表した。
カレン民族グループは、8月15日に開かれた中央常任委員会の緊急会議終盤に決定を公表した。議長ムツサウポーら中央常任委員会50人のうち44人が出席した。
「私たちはNCAの最終提案において9回にわたる交渉のもと、民族武装グループ上級代表団(SD)と民族統合国家平和創造グループ(UPWC)が、賛成合意のサインをすると決めた」(カレン民族同盟ソーカウトゥーウィン総書記のインタビューにより)
その間、17日月曜日に民主化活動グループの全ビルマ学生民主主義前線(ABSDF)もまた、今週末の中央委員会での会議後、NCAの締結する意思があると発表した。
KNUのカウフーウィンは「まだ停戦合意に達していない民族武装グループも、紛争処理交渉の参加が認められるべきである。私たちは、政府と停戦合意を得ることを試みている武装グループを助けたい。彼らが将来NCAに参加する道を残しておきたい」と話している。
KNU総書記は、「8月22日から23日に民族武装グループはテインセイン大統領と、NCA最終合意のため、話し合う予定だ」と述べた。
今年3月31日にヤンゴンで、UPWCと民族武装グループはNCAの前段階となる停戦合意に達していた。
(DVBよりJMSAが翻訳)
11月総選挙に向け、立候補者約6000人
ミャンマー選挙委員会は11月に行われる総選挙に向け、6189人の立候補者の登録があったと発表した。
最大野党である国民民主連盟(NLD)の立候補者が一番多く1151人、それに続き与党である連邦団結発展党(USDP)が1134人、国民統一党が763人となっている。
ほか323人の無所属の政治活動家たちは、ミャンマー全土にまたがる約90もの政党の立候補者たちと競争している。
政党と立候補者らは8月17日まで、登録に関して取消や修正ができる。その後、ミャンマー選挙委員会は8月18日から27日にかけて、選挙権資格の確認をする前に、立候補者たちを詳しく調査する予定だ。
今年の選挙はこれまでのミャンマーの歴史で、はるかに大きな選挙になっている。世論調査の中で変わることなく非難が定着していた、2010年にUSDPが地すべり的に選挙に勝ったときの、2倍もの数の立候補者が乱立している。アウサンスーチー氏が率いるNLDは2010年の選挙ではボイコットし選挙戦には参加しなかったが、2012年の補欠選挙には出馬していた。
ミャンマー選挙委員会は、次期選挙が11月8日に行われると発表した。1171人の議員構成は330人が下院議員、168人が上院議員、644人が州管区議会議員、29人が民族代表議員である。
(DVBよりJMSAが翻訳)
2015年8月18日(火)
ミャンマーにおける洪水被害に対する緊急無償資金協力
日本政府は、7月16日以降ミャンマーにおいて発生している洪水による甚大な被害に対し、合計260万ドル(約3億2,500万円)の緊急無償資金協力を実施することを決定した。
本件支援は、国連世界食糧計画(WFP)、国連児童基金(UNICEF)、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)及び赤十字国際委員会(ICRC)を通じ、食料・水・衛生・シェルター及び日用生活物資等の分野において、人道上緊急に必要な支援を実施するものだ。
(外務省)
2015年8月8日(土)
NLD、学生運動グループ88世代コーコージーの立候補 拒否
アウサンスーチー氏率いる政党、国民民主連盟(NLD)はミャンマーで敬意のある88世代のメンバー17人を立候補者として認めなかった。
88世代の学生グループの一人であったコーコージーが選挙に立候補をしたが、NLDはそれを拒否している。
彼は17年を超える月日、刑務所への出入りを繰り返し、2012年に釈放された。彼はNLD立候補の件に関してコメントを控えている。
NLDは11月の総選挙に向けて、3,000人の立候補を受け、1,090人の出馬を考えている。
NLDの立候補者リストは、何人かの知識人や民主化活動家が含まれており、なかでもネイフォンラッとスーザンララソーは女性の権利擁護の代表である。
これまで民主化活動を行ってきた著名人は、現在8月8日の締め切りまでに時間と戦いながら新党を結成するか、無所属で立候補するかになる。
(DVBよりJMSAが抜粋、翻訳)
2015年8月7日(金)
ミャンマー洪水被害者へ追加支援が必要
モンスーンの影響により土砂崩れや洪水による被害がミャンマー国内で頻発した。現地の地方政府高官や僧侶によれば、ミャンマーでは被災した各地の人々に対する緊急支援が必要とされている。また、被災者は仏教修道院で避難キャンプ生活を余儀なくされている。
2015年6月から降り始めた集中豪雨が、14の州・管区のうち11のエリアで深刻な被害をもたらしている。テインセイン大統領は「最も被害の大きい地域はチン州、ラカイン州、マグウェ管区そしてサガイン管区」と発表した。
チン州では雨は止んだが、豪雨による影響で、地滑りが起き、2000棟が壊れた。6640人が避難所13カ所で生活している。地方政府、僧侶や消防隊は被害にあった住民に支援を開始したが、追いついていない。さらにラカイン州では14万人のイスラム教徒が洪水により住居を追われている。
多くの地域で米、食用油のなどの援助物資が求められている。水質汚染も深刻で、ヤンゴンでは基準値以上の汚染が確認されている。このため、ミャンマー政府は世界各国に向け正式に支援の要請を発表している。
(RFAよりJMSAが抜粋、翻訳)
2015年8月4日(火)
ミャンマー領事館、タイ・チェンマイに開設
7月29日、タイのチェンマイにミャンマー領事館が正式に開設された。ミャンマーのワナマウンルゥィン外務相と、タイ駐在のウィンマウン・ミャンマー大使が同席した。
同大使は、「1960年から76年までの間、タイ北部にミャンマー総領事館が開設されていたが、それ以降ほぼ40年間閉鎖されていた。両国の関係が良好となり、このたび再開することになった」と本紙(Irrawaddy)に語った。
「同総領事館はバンコクのミャンマー大使館と変わらず、ビザやパスポート、ミャンマー人の移民労働者に関する手続きなどを取り扱う。カウンサンルウィン新総領事は、タイ政府の正式承認後、8月に着任する予定だ」と、同大使は伝えた。
ワナマウンルゥィン外務相は、「タイのミャンマー移民労働者は、これでミャンマー政府の全面的支援を受けることが出来るようになる。正規の労働許可を得られるよう、是非正式な手続きを踏んで欲しい」と述べた。
11月の総選挙に先駆け、タイに居住するミャンマー国籍の人々の投票権問題について、ウィンマウン大使は、有権者資格の確認のため、所定の書類に記入し、ミャンマー大使館、または同総領事館宛に電子メールで送付するよう、人々に強く呼びかけた。
(IrrawaddyよりJMSA抜粋翻訳)
2015年7月31日(金)
アンジェリーナ・ジョリー・ピット ミャンマー議会を訪問
ミャンマーのシュエマン下院議長は7月29日、議会を訪問した国連親善大使で女優のアンジェリーナ・ジョリー・ピットさんを歓迎した。
ヤンゴン英国大使館のプレスリリースによると、アンジェリーナ・ジョリー・ピットのミャンマー訪問は、同国の現状を知り、国民のための平和と全体の未来像の建設に向けた努力を奨励するためだという。
「この4日間の訪問は、ミャンマーが紛争の遺産から立ち直り、かつこの国の将来を決めていく手助けをすることだ」
「彼女は、性暴力防止運動の共同創立者としてできる範囲で関与し、また国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)全権公使として、紛争の影響を受けた州の、強制退去させられた人々を訪ねる予定だ。人権や異宗派間の問題について活動している人々、女性の権利を広めるプロジェクトを推進し、11月に行われる選挙に先駆け、有権者教育や選挙参加を進めるグループと会うことになっている。また、大統領と政府職員らとも面会する予定だ」
アンジェリーナ・ジョリー・ピットは、「この国の女性たちや若者、市民グループの方々に会い、この国の将来への関心事や希望を彼らから直接聞くことを、とても楽しみにしています。11月の総選挙は、彼らが民主主義の権利を実行し、平和な未来に向けて根本的な問題を考える機会という意味で、とても重要です」と説明する。
アンジェリーナ・ジョリー・ピットがミャンマーを訪れるのは今回が初めて。昨年UNHCRのアントニオ・グテーレス難民高等弁務官の全権公使として、ミャンマーとタイとの国境のカレニー族難民を訪問している。
UNHCRのウェブサイトによれば、アンジェリーナ・ジョリー・ピットはUNHCRの親善大使を以前勤め、世界40ヶ所以上を訪問。強制退去の現状に精通しており、こうした人々の心強い代弁者となっている。
(Democratic Voice of BurmaよりJSMA抜粋翻訳)
2015年7月24日(金)
ミャンマー・タイ間のビザ免除
ミャンマーとタイ両外務省は、期待されていた両国間のビザ免除について合意し、7月最終週にタイのチェンマイで正式に調印する。8月27日より両国空港からの入国が対象となる。
ミャンマー政府は陸路における国境通過についても免除対象とするよう強く働きかけていた。しかし、タイ政府は空港からの入国に限定した今回の協定を実施後検討するとして、今回は対象外となった。
今回の合意により、両国の一般パスポート保持者はタイの23の空港、ミャンマーの3つの国際空港(ネピドー、ヤンゴン、マンダレー)からの入国について、ビザなしで14日間の滞在が可能となる。現在両国間では、7つの航空会社の路線がある。
この合意は、最終的に両国間国境に沿って、最も行き来の頻繁な国境通過ポイントであるミャワディ、タチレイ、タケ、カウタンからの陸路からの入国も含まれるようになることが期待されている。
ミャンマーはすでにカンボジア、ラオス、ベトナム、インドネシア、ブルネイ、フィリピンとの間で、ビザ取得免除に合意している。
(Irrawaddyより JMSA抜粋翻訳)
2015年7月10日(金)
ミャンマー 11月に総選挙
ミャンマー政府は、総選挙を11月8日に実施すると発表した。
アウンサンスーチー氏率いる野党・国民民主連盟(NLD)は、依然として高い得票を得るものと見られる。しかし、スーチー氏は大統領に立候補することはできない。軍の支配する議会が10月に憲法改革法案を拒否したからだ。この法案は、軍の議会拒否権発動を無効とし、憲法の改変を容易にするものだった。
現行の憲法では、25%の議席が国軍に確保されており、不都合な憲法の改正を阻むことが可能だ。またこの憲法は、外国籍の子どもを持つミャンマー人が、大統領に立候補することを禁じており、英国籍の息子を持つスーチー氏が大統領になることはできない。
この法案拒否は、何十年もこの国を支配してきた軍隊が、2011年に文民政府に権力を引き渡して始まった、ミャンマーの政治民主化への妨げと受け取られた。
(Voice of AmericaよりJMSA抜粋翻訳)
2015年7月4日(土)
最大1000億円の円借款 ミャンマーに供与へ
安倍総理大臣は日本を訪れているミャンマーのテイン・セイン大統領と会談し、ミャンマーの最大都市・ヤンゴンの老朽化した環状鉄道の改修計画などに、最大でおよそ1000億円の円借款を供与することを伝えた。
安倍総理大臣は、日本と東南アジアのメコン川流域の5か国による首脳会議に出席するため日本を訪れている各国の首脳と、東京・元赤坂の迎賓館で個別に会談した。
このうちミャンマーのテイン・セイン大統領との会談で、安倍総理大臣は「日本はミャンマーのインフラ整備に加え、女性の活躍や農業、農村も含む地方の発展にも貢献していきたい」と述べた。
そのうえで安倍総理大臣は、ミャンマーの最大都市・ヤンゴンの老朽化した環状鉄道で事故や遅れが頻発していることを踏まえ、鉄道の近代化に向けた改修計画や電力を安定的に供給するための事業などに、合わせて最大でおよそ1000億円の円借款を供与することを伝えた。
また、タイのプラユット暫定首相との会談で安倍総理大臣は、軍の影響力が強い暫定政権が続いていることを念頭に、民主主義を回復させるとともに、安定した政治体制を確立するよう求めた。
これに関連して、安倍総理大臣とミャンマーのテイン・セイン大統領、タイのプラユット暫定首相は、ミャンマー南部のダウェーで計画されている大規模な港湾施設や工業団地をはじめとする経済特区の開発に関する覚書の署名式に臨み、3か国が開発で協力していくことを確認した。
(NHK WEBニュース)
2015年6月27日(土)
ラカイン州政府 水産資源量減少に歯止め策
ミャンマー・ラカイン州政府によると、漁場および水産資源の保全のため、同州5地区に漁業従事者に向けた、水産資源管理の試験計画が導入されている。
この計画では、漁獲量を管理し漁場環境を維持するための技術を、漁業従事者に提供することが目的だ。
同州ではこの10年間で、魚の個体数が60%以上減少している。ピョーピン(同国の各種支援を行う組織)によれば、生態系へのダメージや、法定限度を超えた乱獲が大きな原因だという。
シットウェ、パウトゥ、グワ、ミィエポン、チャウピューの5地区は、計画実施に必要な費用の貸しつけを行うピョーピンと協力し、計画を進めている。
ピョーピンの広報担当マウンマウンテインペ氏は、「ピョーピンは、すでに制定されている淡水漁業法(2014年10月制定)に従い、最新技術導入のための金融支援を行う」と伝えた。
(Myanmar BUSINESS TODAYよりJMSA翻訳)
アウンサンスーチー 北京到着周近平国家主席と会談
ミャンマー国民民主同盟(NLD)党首アウンサンスーチー氏は、中国訪問の最初に周近平国家主席と会談した。ノーベル賞受賞者であるスーチー氏の、人権擁護者から現実的政治家への、明らかな変化を示すものだ。
中国国営メディアは、スーチー氏は10日水曜、北京到着後間もなく、中国共産党高官王家瑞氏に面会したと報じた。王氏は中国人民政治協商会議の全国委員会の副委員長、中国共産党中央委員会の国際部長官。
同行のNLDは、訪問中に李克強首相にも面会する予定だと伝えている。
中国は、6月10日から14日のスーチー氏訪問中行われる、NLDと中国共産党の会談が、ミャンマーと隣接する中国南部国境における中国の影響力を高めることになると期待している。
一方、「スーチー氏にとって初めての中国訪問により、今年行われる国政選挙前に氏の女性政治家としての信認に磨きをかけることになる」とIrrawaddy誌(ミャンマーおよび南東アジアの政治に特化した雑誌)編集長アウンゾウ氏は言う。
「スーチー氏は西側よりだと言われてきたが、中国がともに協力しあうことができる相手であることを示した」と語る。
(CNNより抜粋、JMSA翻訳)
ミャンマー、中国両国の関係が難しい時期のスーチー氏の訪問
ミャンマー(ビルマ)は、独裁主義的な軍事政権による支配が続き、国際社会から疎外されていた。この数十年間、ミャンマーは外交における同盟国として、また同国への投資国家として、北部の隣国である中国と信頼関係を築いてきた。
しかし、「2011年の政治改革以来、中国とミャンマーの準軍事政府との関係は、多くの課題を抱え、不安定な状態が続いてきた」とアウンゾウ氏は言う。
2015年3月、雲南省で、中国国境をまたいで行き来するコーカン族の反政府勢力とミャンマー政府軍との間の争いが発展し、5人が死亡した。
ミャンマーにとって最大の投資国家である中国は、中国が支援するミッソンダムなどの、ミャンマーの主要なインフラ事業が、ミャンマー国民の抗議行動によって中断していることを懸念している。
「中国指導者はもはや、ビルマ(ミャンマー)軍を背景とした文民政府に、中国の利権の担保を任せられない」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア上級調査員マテソン氏はいう。
Irrawaddy誌アウンゾウ編集長は、「中国はスーチー氏との関係構築によって、ミャンマーにおける自国の国益を確保しようとしている」と話す。
「ミャンマーへの各国の事業参入は活発化しているが、中国は競合国に対して、自分たちが重要な役割を担っていることを示したいのだろう」とアウンゾウ氏は考えている。
「軍事政権が立案した憲法草案の条項が、外国人と結婚したスーチー氏の大統領選挙への参加を阻んでいる。スーチー氏は選挙に出馬できないものの、彼女の率いる政党は新政府でより力を増すことになるだろう」とマテソンアジア上級調査員は語った。また「中国は、スーチー氏との関係強化によって利益損失のリスクを防ごうと考えている」という。
中国外務省報道官は、11日木曜日の発表で、「スーチー氏の訪中は両国間における相互理解の強化、および両国の親密かつ協力的な関係構築を、さらに推し進めることを目指したものだ」と報告した。
一方、中国国営誌環球時報は、その社説のなかで「スーチー氏は中国のよき友人となるだろう」と述べ、この訪問を歓迎している。
(CNNより抜粋、JMSA翻訳)
2014年5月24日(日)
大統領最低賃金の早期決定に意欲
ミャンマーでは2013年3月に最低賃金法が制定されたものの、最低賃金そのものがいまだに決定されていない状態にある。低賃金で働く労働者からは早期の決定を求める声が高まり始めている。
労働者側は大規模ストライキや2015年末に予定されている総選挙での与党への不投票も辞さない姿勢をみせている。テインセイン大統領も現状に懸念を示し、早期の最低賃金決定に意欲を示している。
(JETRO)
2015年5月6日(水)
パンギムン国連総長やアメリカ国務省副長官と会談 シュエマン
ミャンマー下院議長で時期大統領候補の一人と目されるシュエマン氏が、5月5日にニューヨークで国連総長パンギムン氏と会談した。シュエマン氏が所属する政党USDPと国連事務所ともに会談の詳細は明らかにしていない。
この前にシュエマン氏はアメリカ国務省のトニー・ブリンケン副国務長官と会談した。
アメリカ国務省の会見によると、二人は「包括的な、信頼のおける、透明性を確保した選挙が今年末に実現されることの重要性を話し合った」という。さらに、国務省スポークスマンは、「信頼を構築するための全ての関係者との政治対話や、国民和解の進展、民社化の以降や憲法改正の重要性についても論じた」とブリンケン副国務長官とシュエマン氏の会談内容について述べた。
(DVB)
2015年4月30日(木)
シュエマン 中国訪問の次はアメリカへ
ミャンマー下院議長で時期大統領候補の一人と目されるシュエマンは、先日の中国訪問を終え、4月29日にアメリカを訪問。アメリカ下院議長John Boehnerの招待を受けた訪問で、5月第一週まで滞在する。
シュエマンは2013年にも訪米しており、今回は2回目の訪問となる。
(BBC BURMESE)
2015年4月10日(金)
ミャンマー大統領スーチー氏など各党党首らと会合
ミャンマーのテインセイン大統領は8日、最大野党の党首アウンサンスーチー氏や議会の議長、国軍の幹部らとの会合を開き、少数民族との停戦合意に向けた交渉経緯などを説明した。
ミャンマーの首都ネピドーで開かれた会合には、最大野党のNLD(国民民主連盟)の党首アウンサンスーチー氏のほか、与野党の党首や国軍の幹部らおよそ50人が出席した。
テインセイン大統領は、少数民族の武装勢力との全国的な停戦合意に向けた交渉経緯を説明したほか、先月末に開かれた会合で停戦に向けた合意に至ったことを報告した。また、この秋に実施される総選挙については、混乱が起きないように実施すべきだとの考えを改めて示した。
スーチー氏は「大人数ではなく少人数での協議」を求め、出席者によると、大統領がスピーチをしている間、目の前に置かれたマイクを別の方向に向け、終始、天井を見つめるなど、関心がない素振りを見せていた。
スーチー氏は大統領選挙への出馬に意欲を見せいるが、現在の憲法では外国籍の息子を持つスーチー氏は大統領職に就くことを禁じられてる。このため、野党などが憲法改正の必要性を訴え、改正が実現しなかった場合、スーチー氏らがどのような対応に出るのかも注目されてる。
(TBSニュース)
2015年4月4日(日)
ミャンマー総選挙、憲法改正なければボイコットも=スーチー氏
ミャンマーの最大野党、国民民主連盟(NLD)党首アウンサンスーチー氏は3日、同氏の大統領就任を事実上阻止する内容の憲法が改正されなければ、今秋に予定される総選挙のボイコットも「1つの選択肢」になるとの認識を示した。
同氏は、NLDは「政権を担う用意」があるが、テインセイン大統領は改革に消極的であり、選挙を延期する可能性もあると述べた。
また、長年続いた軍事政権を経て2011年に誕生した文民政権を米国が評価しているため、大統領は改革意欲を失っていると指摘した。
憲法が改正されない場合、NLDは総選挙に参加するのか、との質問に対して、スーチー氏は「選挙をボイコットすることが最良の選択肢だとは思わない。しかし、完全に排除するものでもない」と応じた。
一方、11月に予定される総選挙について「民主主義に向かっているのかどうかが分かる本当のテスト」と述べ、その重要性を強調した。
(ロイター)
2015年4月1日(水)
民主化支援議連が外務相・駐日大使に要請書提出
ミャンマーの民主化を支援する議員連盟(会長:中川正春衆議院議員)は、3月13日付で岸田文雄外務相とキンマウンティン駐日ミャンマー大使にミャンマー警察による学生デモ隊排除に関する申請書を提出した。
ミャンマーでは、1月より続いている『国家教育法改正案』に対する学生を中心としたデモ行進に対し、3月5日及び10日の両日、ミャンマー警官が一部暴力行為を持って強制排除を行い、10日には127人もの学生や一般市民の支援者が拘束された。
同議連の申請書では、①二度と同様の事態が起きることがないよう警察などを厳に指導すること。②暴力を用いることなく、学生や市民の代表たちとの平和できな話し合いによって問題を解決すること―の二点を強く要望した。
(日本ミャンマー支援機構)
2015年3月21日(土)
テインセイン大統領「軍人議席は必要」
ミャンマーのテインセイン大統領は、20日にBBCなどのメディアインタビューに応じた際、現在のミャンマー議会が設けている25%の軍人議席について、必要であると述べた。「各政党による主義主張より、国に対する忠誠・中立性がある」ことが、軍人議席の必要理由との大統領自身の見解を明らかにしている。
(BBC BURMESEインタビューよりJMSA翻訳)
2015年2月25日
ミャンマー北東部の戦闘拡大=和平交渉・総選挙に影響も
ミャンマー北東部シャン州コーカン地区で9日に始まった国軍と中国系少数民族コーカン族武装勢力の戦闘は、2週間が経過したが、沈静化の兆しはなく拡大の様相を見せている。
政府が全国停戦協定締結を目指して少数民族武装勢力と進めている和平交渉や、今秋予定される総選挙に影響を及ぼしかねないとの見方も出ている。
コーカン族武装勢力は、2009年まで支配下に置いていたコーカン地区の奪回を目的に攻撃を開始したとされ、兵力は2千~3千人とみられている。
政府系メディアによると、23日の交戦で、国軍要員3人と武装勢力6人が死亡した。政府側発表では、これまでに双方合わせて100人以上の死者が出ている。
ミャンマーのウェルウィン国防相は、今回の戦闘について、ミャンマーの民主改革と和平プロセスを損なう恐れがあると指摘。国が一層不安定になり、総選挙が混乱に陥る可能性があると述べた。
一方、戦闘拡大を受けてミャンマー側から国境を越えて中国雲南省に避難民が続々と流入しており、その数は10万人に上るという
(時事ドットコムWebサイトよりJMSA抜粋)
2014年2月20日
JICA田中理事長がミャンマーを訪問
田中明彦JICA理事長は、2月6日から11日にかけて、ミャンマーを訪問し、テインセイン大統領をはじめとする要人と会談を行うとともに、第3回ミャンマー開発協力フォーラムに参加した。
7日、田中理事長はテインセイン大統領やソーテイン大統領府大臣、ウィンシェイン財務大臣、カンゾー国家計画・経済開発大臣、アウンサンスーチー国民民主連盟(NLD)議長と首都ネピードーで会談。
テインセイン大統領は日本の多大な協力について感謝の意を述べるとともに、ティラワをはじめとする経済特区(SEZ)整備に向けた日本の役割の重要性を強調した。田中理事長からは、JICAの協力・進展状況を伝えた。
9日には、ミャンマー東部の少数民族地域であるカヤー州を訪問。カヤー州ロイコー総合病院整備計画の着工式典に出席した。さらに、同日、バルーチャン第二水力発電所補修計画の完工式典に出席した。
今回の訪問で、田中理事長は、上記のほか、円借款で行われている給水事業や、認定NPO法人地球市民の会が実施中の草の根技術協力「循環型共生社会の自立発展~循環型農業を核とした農民のエンパワーメント事業」なども視察した。
(独立行政法人国際協力機構WebサイトよりJMSA抜粋)
うえの国土交通大臣政務官、ミャンマー出張
うえの賢一郎国土交通大臣政務官はミャンマーを訪問し、ミャッミャッオンキン社会福祉救済復興相、キンゾー農業灌漑副大臣、ハンセイン運輸副大臣と防災分野などに係る会談を行うとともに、第2回日・ミャンマー防災協働対話ワークショップに出席した。
防災協働対話とは両国の産学官が協働して、防災上課題に対応た技術や解決策を追求するもである。日本とミャンマーとの間では、平成26年3月に防災協働対話の枠組みに関する協力覚書を締結している。
9日、キンゾー農業灌漑副大臣と会談した。今後、ダムの安全管理・地震対策の分野における協力をさらに発展させることで一致した。
同日、ハンセイ運輸副大臣とも会談をし、港湾・空港整備などの各分野において協力しあう旨を話あった。
10日にはミャッミャッオンキン社会福祉救済復興大臣と会談し、今後防災体制における協力をさらに発展させることで一致した。
また、9日・10日には第2回日 ・ミャンマー防災協働対話ワクショップに出席した。
ミャンマー側からは、各分野の施策や課題についての説明がなされた。日本側からは、統合水資源管理 、洪水予警報災害とそれを支える技術 、災害情報共有の重要性やそれを支える技術などを紹介した。
(国土交通省)
ミャンマー政府、バーツ建て債の発行検討
ミャンマー政府は、タイの通貨であるバーツ建て債券の発行を検討している。
SECのウォラポン事務局長が3日、バンコクで米通信社ブルームバーグとのインタビューで、タイとミャンマー双方の当局者が、ミャンマーでのインフラ開発プロジェクトの資金を調達するため、起債に向けて協議していると明らかにした。
(ヤフーニュース)
政府が近く公表と、経済特区法の細則
ミャンマーで昨年1月に施行された経済特区(SEZ)法の細則が、近く公表されるようだ。国家計画・経済開発省傘下の投資企業管理局(DICA)のアウンナインウー局長の話として、現地紙のデイリー・イレブンが14日付で伝えた。
細則は法律を補足するもので、具体的な運用内容が記されている。ミャンマーでは、法律の施行から90日以内に発行されることになっている。SEZ法に関してはまとまらず、細則の一部が抜粋された通達が昨年10月に公表されていた。
アウンナインウー氏は「細則の策定作業は完了しているが、法務長官府による内容の確認が必要だ」とし、SEZ法の細則が近く公表されるとの見方を示した。新たに公表される細則には、特区内からの輸出手続きなどに関する項目が盛り込まれる見通しだ。
(ヤフーニュース)
2015年1月6日(火)
独立記念日に大統領と少数民族リーダーが会談
ミャンマー独立記念日にあたる1月4日に、テインセイン大統領は少数民族リーダーらと会談した。カレン族の民族自治をめざすKNUは同会談に参加したが、近年ミャンマー軍と戦闘を繰り返しているカチン族のKIAは参加しなかった。
(BURMESE CLASSIC)
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